MCU入門 第4回 MCUを最大限に利用するためのサーバーソフトウェアスイート④
– サーバーソフトウェアスイートの構成:モニタリングサーバ
2010年9月掲載
テレビ会議ネットワークを監視するモニタリングサーバ
テレビ会議ネットワークを全体として監視するのが、ネットワークモニタリングサーバです。
モニタリングサーバーからみると、MCUもゲートキーパーも端末も同じです。
管理するのは大きく分けて、「電源が入っているか、稼動中なのか、という死活管理」と、「テレビ会議通信がうまくいっているかどうかの状態管理」の2つがあります。
前者は、他のネットワーク機器と同じく、SNMP(注)を利用した死活監視をすることが多いです。
後者は、実際の会議接続がどうであるかを確認するので、テレビ会議としての通信が成り立っているかどうかを確認できます。
このため、前者だけしかできない通常のSNMP監視とは違って、きめ細やかな監視が可能です。
サーバーのポータルページは、現在の通信状態やエラーの発生状況など、概要を一覧することができることから「ダッシュボード」と呼ばれることがあります。
もちろん、モニタリングサーバーは履歴も残ります。
「会議」ではなく「ネットワーク」視点でのエラーなど、何が起こったのかを確認することができます。 テレビ会議は、「パケット通信」というネットワークの低いレイヤーと、「音声・映像のやりとり」という高いレイヤーの2つを同時に確認する必要があります。
この意味で、レイヤーの高低にかかわらず監視できる仕組みがあると、特にトラブルシューティングに役立つのです。
- MCU(多地点接続装置)入門
- 【第1回】MCUで何ができるの?
- 【第2回】MCUの接続性について
- 【第3回】テレビ会議を自社IP網を越えて利用するための拡張について
- 【第4回】MCUを最大限に利用するためのサーバーソフトウェアスイート
- 【第5回】テレビ会議を二次利用する
- 【第6回】MCUの冗長構成
- 【第7回】貴社にぴったりのMCUの設置場所
- 【第8回】テレビ会議サーバーの所有と利用の違いについて
- 【第9回】NAT/FWトラバーサル
- 【第10回】保守サービスについて